日本国憲法クイズ(制定過程編) 2023.08.27 日本国憲法クイズ(制定過程編) 日本国憲法の制定過程に関する問題を5問出題します。 1. 第1問 憲法の制定過程に関する問題です。現行憲法の草案(内閣草案※帝国憲法改正案)は昭和21年8月24日に帝国議会の衆議院で賛成多数で可決されましたが、その内訳は何対何だったでしょうか。 221対208の賛成多数 321対108の賛成多数 421対8の賛成多数 全会一致の賛成多数 None 2. 第2問 現行憲法の制定過程に関する問題です。現行憲法の草案(内閣草案)は昭和21年4月17日に国民に公表されていますが、第9条の戦争放棄に関して当時の毎日新聞が世論調査を行っています。調査では全体の70%にあたる1395人が「必要がある」と回答していますが、その1395人のうち現在の自民党と同じように「自衛権を保留するように修正すべき(自衛権を明記すべき)」と回答した人は何人いたでしょうか。 278人(全体の約14%) 578人(全体の約29%) 878人(全体の約44%) 1178人(全体の約59%) None 3. 第3問 次の文章は、制定過程で国民投票を経ていない現行憲法は民定憲法として手続的に欠陥があると主張するA君と、その理由を尋ねるBさんの会話の一部です。 A君:『現行憲法は成立過程に瑕疵があると思うよ。だって国民主権を謳ってるのにその国民の確認をとったことが一度もないなんて憲法の民定憲法性が担保できないからね』 Bさん:『どうして憲法が制定されたときに国民投票をやらなかったの?』 A君:『そりゃ当時の日本が占領状態にあったからだよ。憲法を押し付けた奴らから軍事的に占領されてる状態で国民投票なんか許されるわけないじゃん』 Bさん:『もし日本が国民投票をやるって言ったらマッカーサーは認めなかったのかな?』 A君:『そりゃ認めなかっただろうね。国民投票やって国民がNOを突きつけて明治憲法の方が良いなんて言い出したら日本を無力化したいマッカーサーやアメリカの努力が水の泡になっちゃうからね。そもそも憲法を押し付けた張本人の(a)マッカーサーが認めるわけないよ』 Bさん:『極東委員会も?極東委員会はアメリカだけじゃなくて他の国も入ってるから認めてくれたんじゃないの?』 A君:『極東委員会はソ連とか中国も入ってたんだぜ?その(b)極東委員会が国民投票を許すなんてありえないよ』 B君:『当時の吉田首相はどう考えていたのかな?もしマッカーサーか極東委員会から国民投票をやれっていわわれてたら国民投票をやってたと思う』? A君:『吉田茂はマッカーサーの言いなりだったから(c)マッカーサーからやれって言われたらやってただろうね』 Bさん:『当時の国民はどう考えてたんだろ?もしマッカーサーか極東委員会が国民投票をやって現行憲法を信認するか確認しなさいって公表してたら国民投票やろうって声が上がってたのかな?』 A君:『そりゃ国民投票をやろうって大騒ぎになってたと思うよ。だって国を守るための戦力も持てない憲法なんてどう考えたっておかしいじゃん。(d)もしマッカーサーか極東委員会から国民投票をしてもいいって言われていたとしたら全国的な大運動に発展してたと思うよ』 A君の(a)(b)(c)(d)の発言のうち、歴史的事実として明らかに間違っているのはどれでしょうか。 a b cとd aとbとcとd None 4. 第4問 現行憲法の制定過程に関する問題です。昭和21年(1946年)6月26日の帝国議会において、政府が提出した憲法9条の草案に関し当時の吉田茂首相が答弁した内容として適当なのは次のうちどれでしょうか。 自衛権の発動としての戦争も放棄したものだ 戦争一般を放棄する形ではなく侵略戦争だけを放棄する形がもっとも適格だ 自衛権を行使する軍隊等の組織を放棄していると解釈すべきではない 9条の戦争放棄条項があるとしても武力によらない自衛権を日本が持つことは明瞭だ None 5. 第5問 いわゆる芦田修正に関する問題です。現行憲法の草案(内閣草案)は芦田均を委員長とする小委員会で修正が行われましたが(芦田修正)、その修正後の昭和21年8月24日、帝国議会衆院本会議において芦田均が行った憲法9条の草案に関する説明として適当なのは次のうちどれでしょうか。 憲法9条は侵略戦争だけでなく全面的に軍備を撤廃し戦争を否認することを規定した 2項に「前項の目的を達するため」が加えられたことで侵略行為をしないという目的のために戦力を保持しないことになり、自衛の目的であれば戦力を保持できるという解釈ができるようになった 9条2項の「前項の目的を達するため」というのは、国際紛争を解決する手段としての武力の行使は放棄するという意味であって、自衛権は保持するというのが草案を提出した政府の理解である 「前項の目的を達するため」の字句を挿入することによって原案では無条件に戦力を保持しないとしていたものが一定の条件の下に武力を持たないということになった None 1 out of 5 Time's up
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